隣人を思う冬休み

 師走に入り、あっという間にクリスマスを待ち望むアドベント最後の週となりました。これから 12月の14日間、1月の9日間という期間、学校はお休みに入ります。
 過ぎゆく2022年をふりかえり、そして新しく迎える2023年を思う、一年の大きな区切り「冬休み」を迎えようとしています。

                 2022年をふりかえると 
 みなさまにとって2022年はどのような一年でしたでしょうか。
 新年を迎え、郵便受けに届いた年賀状からそれぞれの方々の動静に驚き、感心した元日の朝。そして返事を書いたり親せきにあいさつをしたりあわただしく過ごした1月。4月には小学校入学という大きなイベントを迎えた1年生。そのほかの学年もそれぞれ一年上がり、教室や先生、授業など環境が大きく変わりました。
 記録的な暑さと短かさの今年の梅雨。そして久しぶりに行動制限のない夏休みを迎え、今まで行けなかった場所に行ったり、できなかったことをやってみたり、それぞれの過ごし方をされたことでしょう。
 後期を迎えると、フェアや音楽会と秋の行事を楽しみました。そして今、12月を迎えて、あっという間に過ぎていったこの一年の早さを思います。
 今年、聖学院小学校にとっては、なんと言っても大きなニュースは3年ぶりに宿泊行事が行えたことです。親元を離れ、学校とはちがう場所で友だちと寝食を共にし、自然や人を通しての幅広い経験ができたことは、宿泊行事でしか味わえない深い学びと成長があることをあらためて感じることができました。
 そのようなわたしたちの身近な一年をふりかえる中、目を世界に向けると、ウクライナでの痛ましい戦争が始まったのも今年のことでした。遠い外国で起きたこの戦争が、実はわたしたちの生活にも大きな影響が出る大変身近なことであり、世界は共に今を生きる共同体であることを痛感した一年でもありました。
 楽しいことも、悲しいことも本当にいろいろなことが起きたこの一年でした。もうじき迎える冬休みには、ぜひ自分にとって、家族にとっての一年だけでなく、わたしたちを取り巻く世界の2022年をふりかえって、心から祈る機会としていただきたいと思います。

                   2023年に向けて
 
あと2週間ほどで新しい年を迎えます。6年生にとっては卒業と中学校生活のスタートという大きな二つのイベントをひかえています。同じ時期に新しい1年生を迎え、それぞれの学年も一つずつ上がります。今までできなかった二つの海外プログラムも実施の方向で計画が進んでいます。
 2023年は一体どのような年になるのでしょうか。考えるだけでどきどきしてきます。
 新年には、それぞれの新しい生活や環境が待っています。一人ひとりに用意されている成長の恵みに心から感謝したいと思います。またそれと共に、同じ時を生きるわたしたちの隣り人のことを思い、その平和と幸せを自分のこととして祈ることができる2023年にしたいです。

 2022年の一年間、聖学院小学校をお支えいただき、ありがとうございました。来る2023年もどうぞよろしくお願いします。 

 ご家族ですばらしいクリスマス、新年をお迎えください。

教頭 田村 一秋
(学校だより けやき 第530号2022年12月15日発行)