一生の宝物

 聖学院小学校の国際理解教育は、「外国の人々や文化を大切にする心を持ち、日本人としての自覚を持って世界の人々と親善に努める」事を活動目標としています。その思いのもと、海外交流プログラムを企画し、参加する児童・家庭への説明会、お知らせの手紙、通信などのサポートを行うことや、異文化交流を体験したプログラム参加者を通して、在校生にも知ってもらう事を活動内容として、国際理解教育委員会があります。
 現在聖学院小学校の海外プログラムは、オーストラリアホームステイプログラムと、ニュージーランド親子ショートステイプログラムの二つがあります。 

 コロナの影響で、数年間実施できませんでしたが、2023年度には、夏に行う予定であったオーストラリアホームステイプログラムを卒業式後の3月に実施(佐藤校長、官野教諭引率)しました。また今年度が2回目となるニュージーランド親子ショートステイプログラムは、7月に9家庭10名の聖小児童の参加で実施(相浦校長補佐引率)しました。皆様のご協力に感謝いたします。   

 オーストラリアホームステイは、ホームステイをメインにして、バディと共に1週間ほど学校に通い、オーストラリアの文化を体験するプログラムです。この学校は、2017年度から本校と姉妹校になったオーストラリアのブリスベン郊外にある Mountain Creek State Schoolという公立校です。国際教育に熱心な学校で、日本の文化を学ぶ授業があったり、校内にはいろいろな日本的な作品も掲示されています。先生方の中には、日本に留学していた方もおり、子ども達にいろいろな日本文化を紹介しています。
 ホームステイにあたっては、このプログラムを実施運営するスタッフの方が事前に児童の面談やホストファミリーとのママッチングを考慮し、細かい対応をしてくださいます。また、校内でも、英語科の先生の協力で英語レッスン、音楽科教諭によりセレモニーのための歌などの準備も行ないます。
 かつては、ジャパントリップという名前で、オーストラリアの児童がフェアのこの時期に来日し、聖学院小学校の家庭にホームステイし、本校の学校生活を味わう逆のホームステイプログラムも行っていました(現在は休止中です)。 

 ニュージーランド親子ショートステイプログラムは、ニュージーランド首都ウエリントンのホテルに宿泊し、そこからMiramar Christian School という小規模のクリスチャンスクールに通います。そこではバディと共に学校生活を楽しみ、保護者と共にニュージーランド文化を体験します。このプログラムのコーディネーターも校内で事前に親子面談を行い、児童には英語のレッスン、歌の発表の準備など行って出発します。  

 これら二つのプログラムは、もちろん英語は、大切な事柄ですが、語学研修という観点というよりも、外国の異文化を感じ、違いを受け入れ、そして交流する事を大きな目的としています。 
 どちらのプログラムも、外国へ行った本人、そしてその家族ぐるみで交流となり、その繋がりは、ずっと続く事でしょう。外国に友人ができる事は、すばらしい事です。 
 この経験が、児童にとって、ご家庭にとって、一生の宝物となる事を切に祈ります。 



国際理解教育委員会 本田 晃
(学校だより けやき 第549号2024年9月26日発行)