もうじき2024年が終わり、新しい年を迎えます。この2024年という年をふりかえったとき、いったいどんな一年だったでしょうか。
今年2024年は、元日の午後に起きた能登半島地震から始まりました。それからは、痛ましい被害に関するニュースが流される毎日でした。そのような中、寒い中で誰かが炊き出しを始め、そこに人た集まり、人々の笑顔がテレビで放映されました。そうやって、元日の悲しいニュースは少しずつ復興のニュースへと入れ替わっていきました。
そして9月、能登半島は再び大雨という自然災害を受けることになります。新聞には大きく「また一からやりなおし」という住民の嘆きがそのまま見出しになり、なぜまた能登半島なのかと、だれもがやりきれない思いになった夏でした。しかし、それでも、日本中から集まったボランティアと共に、がれきや、土砂をていねいに除去しながら働く姿は、見ているだれもが、心から応援する気持ちへと変えられていきました。
そのような自然災害の痛ましいニュースもありましたが、遠くパリで開催されたオリンピックやパラリンピックでの選手たちの活躍は、世界中を明るくしました。日本のことをいえば、メダル45個という、かつて本番に弱いと言われていたことを忘れるような連日のメダルラッシュに日本中が盛り上がりました。
そのほかにも大谷選手の50-50という歴史的記録、さらにノーベル平和賞が「日本原水爆被害者団体協議会」に授与といううれしいニュースもありました。
今年一年の世の中のできごとをふりかえってみると、大変なことにもくじけず、あきらめず、立ち止まらずに一生懸命にがんばってきたニュースが多かったように思います。
人は、だれかの一生懸命な姿を見ると、自然と応援したり、支えたりする気持ちが起こってきます。さらにそれだけでなく、だれかの一生懸命は、不思議なことにわたしたちに「生きる力」として返ってきます。これは神さまがわたしたち人間だけにくださったすばらしい贈り物です。
来る2025年も、たくさんのだれかの一生懸命を応援して、たくさんの元気をもらえるような一年になりますように。そして、今度は自分の一生懸命がだれかを力づけるられるような、そんな一年にもなれたらと思います。
まもなく新年を迎えます。すべてのことを喜び、祈り、感謝できる2025年にしたいと願っております。
教頭 田村 一秋
(学校だより けやき 第552号2024年12月18日発行)