来年2020年から文部科学省による新しい学習指導要領の教育がスタートします。6月中、教員は来年度の新しい教科書選定作業を行いました。教科書のちょっとした変化に時代の流れを感じておりました。新しい学習指導要領の目玉を簡単にまとめると、次の4つのキーワードにまとめられます。「深い学び」「英語教育」「プログラミング教育」「カリキュラムデザイン」です。「主体的・対話的で深い学び」については先に校長も巻頭言で述べた通り、聖学院小学校ではかなり前から取り組んできたことです。また「英語教育の充実」も然りです。また「カリキュラムマネジメント」と「プログラミング教育」については、各委員会で検討し、研修を重ねながら進めて参ります。聖学院小学校のスタッフも近年フレッシュになりました。今年度から教員の仕事分担も改変され、より教員間の交流が豊かになるようなしくみができつつあります。新しい先生達の研修の時を持ち、また全員で研修の時を持つための委員会も立ち上がり、ICTに関する特別な委員会も組織化されました。理念を共有し、高め合う教師集団となるために私達は日々奮闘しています。先生のコミュニケーションが豊かになれば、自然と子どもたちのコミュニケーション能力も高まるでしょう。
また、IT等の道具の活用は必須であり、情報整理能力も欠かせませんが、人との関わり合い方が最終的にどんな場面でも最重要ポイントになります。そのため、例年行っている年度末の成績会議のあり方についても見直そうとしています。子どもたちの人間関係力を含めた成績について話題の中心にできるように検討中です。また「作家の時間」の成果を新しい教員にも伝え、良さを子どもたちとも共有できる方法も模索したいと考えており、さらに「作文集」のあり方の再検討も始めています。
新しい良きものは取り入れ、古き良き伝統と融合させることが2020年からの聖学院小学校の教育の形となります。日々礼拝を通し、神との交わりを基軸にした人間関係の築き方を学ばせています。変化し続ける現代社会にあって、それに対応しつつ、変わらず「神を仰ぎ人に仕う」学院理念を大切にした礼拝中心の学校生活が続いていくことでしょう。
6月8日に同窓会ぶどうの木・後援会総会が行われました。たくさんの方に期待され、ご支援を頂いていることを感じました。その前日7日には白百合学園小学校に集まり私学の小学校の教員と共に研修の時を持ち、15日には自由学園初等部にてキリスト教主義学校の教員とも研修の時を持ちました。6月はたくさんの方と出会い、交流する機会があり、刺激をたくさん受けました。そこで学んだことも今後小学校の教育の場で生かされるでしょう。
校舎建築から4年、校舎建築に携わったたくさんの先生が今後50年の新しい教育のために議論し、「深い学び」、協同学習ができる環境作りとICT環境の整備のために力を注ぎました。かつて毎日、全員が弁当だった時代からスクールランチ形式にも移行しました。今迄、古き良き伝統を大切にしつつ、新しい文化を取り入れ、新しい教育の流れを取り入れ、毎年進化し続けてきました。2020年からの聖学院小学校にもご期待下さい。
教務部 木越 憲輝
(学校だより けやき 第493号2019年6月25日発行)