「猛暑」「酷暑」 ・などの言葉が踊る、暑い夏がようやく一段落して、少しずつ秋を感じられるようになりました。この暑い夏休みの間に、聖学院小学校の国際理解教育の一環として2つのプログラムが実施されました。
1つ目は、聖学院小学校と姉妹校提携をしているオ-ストラリアの小学校児童のご家庭にホムスティするプログラムです。期間は7月20日から29日までの9泊10日間。高学年( 5・6年生)の希望者1 3名が現地の小学生とバディを組み、ファミリーの一員に加えていただきながら、マウンテン・クリ-ク・ステイト・スク-ルに通学します。現地の児童とお互いの国の文化を紹介し合うなど、交流が生まれるような特別授業もありました。またカヌ-体験や動物園への遠足などの校外学習にも出かけます。みんな自然を大切にするオ-ストラリアの文化や慣習に触れながら、明るくのびのびと過ごすことができたようです。最終日には参加者児童一人ひとりがサンキュ-カ-ドを手渡し、熱いハグをしてファミリ-とのお別れを経験しました。
2つ目は、ニューシーランドへの親子ショートステイプログラム。期間は7月22日から8月1 日までの10泊11日間です。2年生から5年生までの希望者1 0名が現地の小学生とバディを組み、ウェリントンヒルズ・クリスチャン・カレッジに通学します。ホストファミリ-のご自宅での夕食会に招待されたり博物館や動物園を訪れたりと、多彩な校外プログラムも用意されていました。こちらのプログラムは、授業や歓送迎会(マオリ式)などは親も参観できるところが特徴です。
新しい出会いに心を弾ませながら準備を重ね、みんなで協力しながら言葉や文化の壁を乗り越えてきた子どもたち。バディとなってくれた遠い国の子どもたちゃそのファミリ-、そして、スタッフも、本校の児童の心に寄り添ってくれました。このあたたかな経験が一人ひとりを大きく成長させてくれたことと思います。
そして長い夏休みが終わり、始業してから3週間が経った9月20日。小学校と幼稚園で「聖学院フェア」を開催することができ、子どもたちの笑顔あふれる1日となりました。4月からPTA事業部員の方々や実行委員会の方々を中心に、保護者全員で協力してご準備が進められる大きなイベントです。卒業生やその保護者である後援会の方々、中には新しい家族を伴って来校してくださった方もいて、当日は大盛況となりました。
フェアには、私たちが「隣人となる」ことを心に覚えての企画もありました。児童会図書委員会による恒例の聖小ブックストア。事前に全校児童に呼びかけを行うと、多くの献本が集まりました。売上金はユニセフや災害にあって困っている人たちへの支援募金として送られます。また児童会宗教委員会はACEF (アジアキリスト教教育基金)と国際飢餓対策機構への募金を行いました。奉仕活動に懸命な子どもたちのところに足を止めて、フェア参加者から尊いお金が集まりました。この日のために、みんなのために、力を尽くしてくださった皆様に心から感謝いたします。
「互いに愛し合いなさい」
ヨハネによる福音書1 3章3 4節
聖学院小学校で毎朝お捧げする礼拝の中では、自分のことだけではなく周りにいる助けを必要としている人のためにも祈ります。後期も友だちを思いやる優しい心や、自分を愛するように隣人を愛する心が育っていくような学校を、みんなでつくっていきましよう。
国際理解教育委員会 新井裕子
(学校だより けやき 第560号2025年9月26日発行)