New Year Resolution (新年の抱負)

 新しい年を迎えるこの時、私たちは自然と「これからの一年をどう生きるか」という問いを心に抱きます。新年の初めには、多くの人が new year resolution(新年の抱負) を立てます。昨年よりも成長したい、よりよい自分でありたい、大切なことを大切にしたい――その思いは、子どもも大人も変わらないものです。

 しかし、年の終わりを振り返ると、立てた目標を達成できたことばかりではなく、途中で立ち止まってしまったことや、思うように進まなかったことも思い出されるのではないでしょうか。努力が実を結ばなかった経験や、自信を失った記憶が、新しい一歩を踏み出す力を弱めてしまうこともあります。

 前回の「けやき」563号で菊地チャプレンが引用していた旧約聖書イザヤ書40章の御言葉を、ここでもう一度心に留めたいと思います。「呼びかける声がある」という言葉で始まるこの箇所は、「神の言葉はとこしえに立つ」と宣言しています。人の評価や状況は移ろいやすく、昨日の成功が今日の安心につながるとは限りません。しかし、神さまの言葉は、時代や状況を超えて、いつも私たちを支え、立ち上がらせる力をもっています。
 では、その「呼びかける声」は、私たちの日々の生活の中で、どのように響いてくるのでしょうか。

 英語で天職や使命を意味する calling という言葉があります。これはもともと、「神からの呼びかけに応えて生きること」を意味する言葉です。私たちの人生には、周囲からさまざまな声が届きます。励ましの声もあれば、期待や評価、時には失望や否定の声もあるでしょう。その中で、自分が何者で、どこへ向かって生きていくのかを見失いそうになることもあります。

 けれども聖書は、私たちが諦めてしまいそうな時にも、神さまは決して私たちを諦めないと語ります。うまくいかなかった経験や、遠回りに思える歩みさえも、神さまの calling の中に置かれています。私たちの価値は、成果や結果だけで決まるものではありません。

 私たちが神さまの呼びかけに気づくのは、特別な出来事の中だけではありません。日々の学びや働きの中、人との出会いや何気ない出来事を通して、静かに語りかけられていることもあります。立ち止まり、耳を澄ますとき、その声は確かに私たちに届いています。

 新しい年の new year resolution は、必ずしも高い目標である必要はありません。誠実に一日を生きること、与えられた場所で人を大切にすること、小さな一歩を積み重ねることも、神さまからの呼びかけに応える生き方です。その歩みの中で、思いがけない希望や、新しい道が開かれていくこともあるでしょう。

 新しい年に、神さまからの calling が、静かに、しかし確かに、皆さま一人ひとりの心に届きますように。そして、私自身も神さまからのcallingをしっかりと聞き、受け止めたいと思っています。

 この一年が、平安と励ましに満ちた歩みとなることを心からお祈りしています。

校長補佐 池内 清 
(学校だより けやき 第564号2026年01月29日発行)