「先生、分かりました!」「先生できるようになりました!」「とても楽しかったです!」と目を輝かせて感情を露わにする子ども達の姿に出会うとき、この瞬間はまさに教師冥利に尽きる時であり、教師であったことを誇りに思う瞬間でもあります。そして次はどのように子ども達に接しようかと、私自身もさらに新しい挑戦に向けて奮い立たせてくれます。
運動会と3年生の清里自然学校のことを振り返りたいと思います。
全校で取り組んだ5月の運動会。赤組と白組が勝ち負けに拘り、全力で競技に臨んだこの体験を通して、友達と協力することの大切さを学びました。勝利した赤組の喜びは格別だったことでしょう。負けた白組の悔しさは、子ども達の涙にも現れていました。単純に勝ち負けで終わるのではなく、運動会当日を迎えるまで、どちらも真剣に練習に励んできたこと、みんなで協力したこと、その一つひとつが人生においてかけがえのない宝物になります。勝った赤組も負けた白組も、互いに感謝の気持ちを持ち、互いに高め合うことができます。両方の組の子ども達にどんな言葉がけをすれば良いのか、非常に重要で責任を感じる瞬間でもあります。
3年生では、6月に清里自然学校を実施しました。
どの学年も宿泊行事では、通常の学校生活では味わえない楽しみと同時に不安を伴います。清里の森を歩き、自然を味わい、友達と朝から晩まで共に過ごした体験は、子ども達にとって忘れ得ぬ思い出になったことでしょう。寝食を共にすることは、友達の長所や短所に気づく時間でもあり、その中で生活や森の探検でのルールを守るために互いに助け合った記憶は、次への成長へのステップになることでしょう。宿泊行事は、普段の学校生活では味わえない体験の中で、「自分でできる」という自信をつけていく訓練の場でもあり、子ども達の成長のために時には厳しく、時には優しく接することが必要であります。その際どんな言葉がけをするか、毎回考えさせられる時でもあります。
本校では、学校目標である「よく学ぶ よく遊ぶ よく祈る」を教育目標の根底に据え、通常授業や校外学習、宿泊行事の中でその目標を達成するために、児童の実態に合わせて、それぞれ子どもの長所を伸ばせるように取り組んでいます。個々の成長には、友達と共に取り組んだ体験がとても重要で、切磋琢磨しながら高め合います。
学校での教育で最も必要とされていることは、大人に成長していく過程で友達との関わりを持ち、人の痛みや喜びを共有し、同時にその中で自己を実現する力を身につけていくことだと考えます。勿論そのための知識習得も必要です。私たち大人には、さまざまな社会経験を通して身につけてきたスキルがあります。その力で子ども達を正しい方向に導かなければなりません。この助力によって、柔軟で発想力豊かな子ども達は、己の長所(タラント)を知り、それをいかに社会に役立てていくか、そして自らの人生を豊かなものにするにはどのようにしたら良いか、それぞれが学んでいきます。友達に対して、何かしらの役に立ったという成功体験は自信になり、次に取り組む意欲にもつながります。これを引き出すためには、要所要所で「褒めること」が重要になってきます。適切な場面で、本気で「素晴らしい。立派でした。」と言ってあげることが大切です。魂のこもった言葉の力は、時には私たちの想像を超えて子どもの成長を促す力になります。まもなく後期が始まります。今後もご家庭と協力して子ども達の成長のために歩んでいきたいと思います。よろしくお願いいたします。
教務部長 野田 正人
(学校だより けやき第571号 2026年9月28日発行)
