学校再開に当たって

 緊急事態宣言が解除され、いよいよ本日より学校が再開されました。
約 2 ヶ月にわたる休校にご理解を賜りましたことに改めて御礼申し上げます。
また、とてもお忙しい中、お子様と担任とのメール送受信、ZOOMによる学年ホームルームにご協力いただき、ありがとうございました。
学校は再開されましたが、感染の心配が消えたわけではなく、通常の学校生活とは全く異なる生活が続きます。「友だちとは近くで話さないようにしましょう。」「大きな声で話さないようにしましょう。」「通学路では並ばずに一列で歩きましょう。」どれも感染をさけるために求められることです。けれどもそこにあるのは日常とは全く違う学校の姿です。
ZOOMによる学年ホームルームの初日、ホストを務める教員が待機する子どもたち全員の入室を許可した瞬間、子どもたちの歓声が上がりました。一年生こそ初めて見る教員や友だちの姿に緊張している子もいましたが、二年生以上のホームルームでは久しぶりに会う友だちや先生の姿を見た瞬間、笑顔があふれ、大きな声で友だちや先生の名前を呼ぶ姿がありました。学校とは友だちと一緒に学び、一緒に遊ぶことを通して成長する場であることを改めて強く感じた瞬間でした。学校が再開されたと言っても友だちとの交わりを制限せざるを得ない状況が続くことに断腸の思いです。一日も早く学校の日常が戻ってくることを祈らざるを得ません。しかし、嘆いているだけでは何も始まりません。いろいろな制限がある中でも、子どもたちが学校生活を楽しく送ることができるように、友だちと交わっていけるように知恵をしぼりたいと思います。
休校中、子どもたちから「新型コロナウィルス感染症のために苦しんでいる人のために毎日お祈りしています。」「お医者さんや看護師さんのために祈っています。」との便りをもらいました。子どもたちは休校中も自分のためだけでなく、他者のために祈ることを忘れずに続けくれたことをとても嬉しく思っています。
再開された学校においても他者のために祈ることを毎日続けたいと思います。

校長 佐藤 慎

(学校だより けやき 第502号2020年6月10日発行)