備えあれば憂なし ~賢いおとめに!~

東日本大地震を知らない児童たちにとって、「こどもの日」に能登地方を襲った震度6強のリアルタイム映像は、衝撃的だったようです。六年生はゴールデンウィークに、気になったニュースをまとめ、感想を書く宿題が出ていました。中には、この地震を取り上げて、備えをすることの大切さを書いていた児童もいました。

                ~天災は忘れたころにやって来る~
 夏目漱石の「一番弟子」と呼ばれる、物理学者・防災学者である寺田寅彦が残したと言われている言葉です。今年に入ってから、震度5強以上の地震は、能登地方の地震を含め日本全国で 13回にものぼっています。トルコや南太平洋での大きな地震のニュースも耳にします。そして、私たちの住んでいる関東地方を1923年に襲った関東大震災からちょうど今年で百年。 
この言葉が、現実味を帯びてきています。

 今年度、防災安心パックの中身について生活部で検討しました。学校に泊まらなくてはならないような非常事態に、心細い中、備蓄してあるカンパンなどの他は、各ご家庭で用意していただいたばらばらな食べ物を食べるというのはどうなのだろうか、と話合いました。最終的には、お知らせいたしましたように、五年間保存可能な三日分の食料を、一人一箱ずつ購入。三年生終了時に持ち帰っていただき、再度購入して卒業時に持ち帰る方式にすることにしました。(二・三年生は卒業時のみ持ち帰ります)

 下着など、成長に合わせて入れ替えたい場合を考え、毎年4月の個人面談時、ワークスペースに防災安心パックのケースを並べておくことにいたしました。衛生用品等の入れ替えも含め、各家庭でご判断ください。

 「だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないのだから。」                        
                         マタイによる福音書24章13節

 これは、「十人のおとめ」というたとえ話を締めくくるイエス様の言葉です。十人のうちの五人は賢く、花婿(イエス様)の到着が遅れることを想定し、ともし火が消えないように予備の油を準備していました。ところが、あとの五人は予備の油を用意していなかったので、買いに行っている間に門が閉められてしまいます。
 必要とされた「油」は「信仰」であり、再臨(裁きと救いの成就のために、イエス様が再びこの世に現れる)への備えについて語られたたとえ話です。しかし、神様が定められた時は誰にもわからないという点では、天災も同じかもしれません。

 東日本大震災の時には、「想定外」という言葉をよく耳にしました。いろいろな場合を想定しての避難訓練の実施をし、児童たちと振り返りをしていきたいと思います。賢いおとめたちのように、不測の事態を想定し、必要な備えができるようにしていきたいと考えています。
「備えあれば憂いなし 」

生活部 相浦 智
(学校だより けやき 第535号2023年5月29日発行)